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VMware関連のトラブルシュート・設定・検証関連の備忘録

vSAN6.7でのWindows Server Failover Clusters(WSFC)について

今までの記事でVIT(vSAN iSCSI Target)について記載してきました。

 vSphere6.7の問い合わせも多く入ってくるようになり、それに伴いvSAN 6.7でのWSFC構成に興味を持たれていらっしゃる方も増えてきました。

そこで、勉強のため環境を構築して、テストしてみようと思います。

 

まず、VITでのWSFC構成はvSAN6.7でサポートされました。

https://docs.vmware.com/jp/VMware-vSphere/6.7/rn/vmware-vsan-67-release-notes.html

Windows Server フェイルオーバー クラスタのサポート。vSAN 6.7 では、vSAN iSCSI ターゲットの上に Windows Failover Clustering (WSFC) ターゲットを構築することにより、WSFC をサポートしています。vSAN iSCSI ターゲット サービスは、共有ディスクの SCSI-3 の永続的な予約と、WSFC の透過的フェイルオーバーをサポートします。WSFC は、物理サーバまたは仮想マシンのいずれかで実行できます。  

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images: https://storagehub.vmware.com

 

検証環境

  • Windows Server 2016 (2ノード WSFC構成)
  • ESXi6.7u2 / vSAN 6.7EP9
  • MPIO/フェールオーバークラスタリングの機能を追加
  • VITの設定でLUNを2つ(Quorum:3GB/Share Storage:10GB)を作成
  • WSFCクラスタノードのIQNをイニシエータグループに登録済

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フェールオーバークラスタにファイルサーバーの役割を追加

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クライアント側に共有ドライブをマウントします

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MPIO周りの設定確認

アクティブセッションはセッション03となり、ターゲットポータルはesxi01である事がわかる

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上記のMPIO設定から、アクティブセッションを張っているesxi01がダウンし、iSCSIセッションが途切れてしまった場合でも、別のノードでiSCSIセッションを再接続し、ファイルサービスへのアクセスが継続して提供される事が期待する結果です。

 

次回は本環境を使用して、動作検証を行いたいと思います。

 

関連KB

https://kb.vmware.com/s/article/54461